開館30周年記念特別企画展『地上を旅する者~負の世界に生きる~』開催のお知らせ

開館30周年の節目にあたり、大原文学の思想的到達点である長編小説『地上を旅する者』(福武書店1983年)をとりあげ、カトリック入信を経て、大原富枝がたどりついた文学的主題「現代における弱者の生き方」を掘り下げ、作品の魅力に迫ります。

本作は、前近代の波に翻弄され、悲運の境遇を生きた明治の女、番場かめの生涯を、その孫のジャーナリスト浦賀利江の視点で描き出したものです。祖母かめを中心に、長女よしの、孫利江と、女の置かれた明治、大正、昭和の三代の生き方と思想が、同心円を描くように書き出されてゆきます。そこには、戦前から戦後、現代へという時代の変わり目のはざまを生き、女性の生き方の多様さが許されるようになる過程を眺めてきた大原自身の姿が投影されています。純粋であるがゆえに、不合理な現実に痛めつけられる主人公番場かめは、大原自身が「自分の作品の中で最も切なく愛し続けている女性」であり、その他の作品のなかにも、大きく影響を与えているといいます。「信仰」「負の世界」「弱者」などについて綴った作品とともに、蔵書資料を読み解きながら、大原のいう「どうしても書いておきたかった私の人生の重い主題」を探ります。

 

開催期間 2021年4月3日(土)~7月25日(日)
開館時間 9:00~17:00(最終入館 16:30)
休館日  月曜日(祝・祭日の場合は翌日休館)
入場料  一般・大学生 300円(240円)、小・中・高校生 100円(80円)
※( )内は、団体20名以上料金
■身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳及び被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者(1名)、高知県又は高知市長寿手帳をお持ちの方は入館が免除となります。窓口にてご提示ください。

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